家庭教師ヴォックス 家庭教師VOX

初めまして!家庭教師ヴォックスは過去21年間に渡り、愛知県、岐阜県、三重県、静岡県の東海4県で家庭教師という仕事を通してたくさんのお子さんに出会い、接して、卒業させてきました。

家庭教師VOX(ナルトのつぶやき)

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 こんにちは、家庭教師VOX(ヴォックス)の前田ナルトです。

 先日、深夜につけたテレビで

 プロフェッショナル仕事の流儀 麻薬探知犬育成・菊地昭
 http://www.nhk.or.jp/professional/2013/0422/index.html

 がやっていました。

 NHKの「仕事の流儀」については、以前、競走馬調教師
 の藤澤和雄さんの話をぜひ見てほしいとここでは書きました。

 昨日は犬が相手のお仕事でしたが、見ていて思ったのは、
 馬も犬も、そして子供も同じなんだなあということ。

 番組のサイトにこうあります。
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 犬には人間の言葉は通じない。

 だが、犬はそばにいる人の気持ちを敏感に感じ取っていると
 菊地は考えている。

 単に形式的に「Good boy(良い子だ)」と訓練用語を口にし
 ても、全力で褒めていなければ絶対に犬には伝わらない。

 犬は人間の言葉の単語を理解しているわけではなく、声の調
 子やタイミングで人の気持ちを読み取っているからだ。

 うわべだけの言葉や態度は通用しない。
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 そう、子供はダメなんですよ、「うわべだけの言葉や態度」。

 子供は犬と違って言葉は通じた上で、プラス「そばにいる人
 の気持ちを敏感に感じ取って」います。

 だから、手強い。

 気持ちもの入らない、義務感だけの「すごいね」の一言が、
 あなたと子供の距離を一気に引き離す。

 「褒めているんですけどねえ・・・」って褒めてませんから!

 褒める時は全力で死ぬ気で褒める。声のトーンだって変わる
 はずです。

 犬にそれをわからせるためには高い音で言うとかテレビで言
 っていましたが、森進一みたいな声で「すごいね」って言っ
 ても伝わらないからねえ。

 ボクらが子供にはアカデミー賞級の演技で臨んで下さいと
 いうのは、そのためです。

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 麻薬探知犬に関わる人間には、犬と共に本気で麻薬を見つけ
 出そうとする意気込み、麻薬を見つけた後には心から楽しん
 で一緒に遊ぶことが求められる。
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 同じじゃないですか、子供と!!

 こんなのできて当たり前なんで本気でなんか褒められないって!?

 あなたには当たり前かもしれません。それは他の子供なら、
 当たり前なのかもしれません。

 でも、その当たり前を1回は楽しんで喜んだか?

 小学生でも中学生でも、「できて当たり前」の数は学年が上
 がるとともに増えていくのが普通です。

 でも、普通なら、世間一般からすれば、当たり前のことがで
 きない子供は1回目で褒めてもらってないんですな。

 テレビで見た麻薬探知犬に対する「ご褒美」の遊びは、息が
 切れそうなほど高い声で叫び、口にくわえるタオルを引っ張
 り合って、それはそれは大変な動きでした。

 それが全力で褒めるってことなのでしょう。

 当たり前なんてことはないですよ。

 朝起きたら歯を磨く
 6時になったら机に座る・・・

 全部教えて、できたら「Good boy(良い子だ)」ってやって
 きた結果なんですから。

 過去にやってきて成果を出して褒めてきたことが「当たり前」
 になって蓄積されていく。

 えっ、ウチの子、そもそも集中力ないんですって!?

 それって、自分ではなく、「子供がダメ!」論ですよね。

 麻薬探知犬育成の菊地さんは

 「犬がダメなんじゃなくて、自分がダメ」と考えると明確に
 おっしゃっていました。

 ナルトも全く同じ考え方です。
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 よそ見ばかりする“集中力のない犬”。
 高い所が怖くて貨物の上に飛び乗れない“臆病な犬”。
 ・
 犬も人間と同じ生き物である以上、必ず短所はある。それを
 改善して一人前の麻薬探知犬に育て上げるのが菊地の仕事だ。

 例えば、犬が高所恐怖症なら、人間が一緒に貨物の上にのぼ
 って遊んでやり、高い所は怖い場所ではなく、楽しい場所だ
 と教えればいい。

 検査中によそ見をするのなら、訓練に楽しい遊びを取り入れ、
 検査に夢中にさせればいい。

 どんなに難しい犬でも、必ず道はある。

 犬が出来ないのは犬が悪いのではなく、その犬にピッタリの
 訓練方法を人間が編み出せていないからだ。

 菊地はいかなるときも自分に厳しく、妥協を許さない。

 撮影中、菊地は何度も「“できない”とは言わない、言いた
 くない」と口にしていた。
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 どうやったら頑張らせられるか
 どうやったらノリノリでできるか
 どうやったら夢中になるか

 すべては工夫です。アイデアを思いつくかどうか。

 家庭教師ヴォックスでは勉強の時、時間を測る。誰もが思いつくことだけれ
 ど、これも勉強における工夫の1つ。

 どれだけ早くできるようになったかを子供に数字で見せるた
 めです。

 「よっしゃー!1分短縮!!」でハイタッチ

 「ああ、時間短縮ならず・・・ちくしょー、もういっちょう」

 いろいろな使われ方があります。

 たとえば姿勢だとか 
 勉強への取り組み方だとか
 勉強の取りかかりだとかは、
 
 先生が見て、主観的に判断する材料。

 一方、タイムというのは、客観的に判断できる材料。

 この2つを組み合わせて評価する意味というのは、

 主観的な判断は家庭教師と子供で向かい合う形
 客観的なタイムの場合は、家庭教師と子供は併走する形

 これは、つまり、勉強のという1つの枠組みの中で家庭教師と子が向
 かい合ったり、同じ方向を向いて課題を乗り越えたりする場
 面を演出しているわけです。

 そうしないと、いつも親や家庭教師の主観的な判断ばかりになって、子
 供が納得しないから。

 客観的なものさしを使うのは、タイムという動かしがたい事
 実に対してタッグを組んで臨む形を勉強に持ちこむわ
 けですからね。

 まあ、屁理屈はこれくらいにして、たとえば、タイムを測る
 のは工夫の1つですが、子供がタイムを計られるのをすごく
 嫌がることもあります。

 「タイム測るなら、やらない!」とかね。

 タイムを測るの嫌がるから、勉強が進まない・・・おわり

 終わりじゃないですから!!

 そこから考えるわけでしょう。

 なんでこの子は時間を測るのをイヤがるんだろう?
 そこまで嫌うからにはなにかトラウマがあるのかな?
 急かされる感じがイヤなのか?
 たとえタイムが速くなるとわかっていてもイヤなのか?...etc

 考えることは無限にあります。
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 犬が高所恐怖症なら、人間が一緒に貨物の上にのぼって遊ん
 でやり、高い所は怖い場所ではなく、楽しい場所だと教えれ
 ばいい。

 検査中によそ見をするのなら、訓練に楽しい遊びを取り入れ、
 検査に夢中にさせればいい。

 どんなに難しい犬でも、必ず道はある。
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 時計を目の前に置かずに測ってみたらどうか。
 こっそり計ってタイムが速くなっていると言ってみたらどうか。
 1回にやる問題数を減らしてみたらどうか。
 できそうな問題だけをピックアップしてみたらどうか...etc
 
 最速のスピードで子供が取り組んでいるのであれば、別に時
 間を測らなくてもいいだし。

 1つ言えることは、子供はタイムが速くなることがわかって
 いたら、たいていは測るのをイヤがらないということ。

 でも、イヤがるには理由があるわけですから、その理由を言
 葉が通じない犬と同じように、あれやったり、これやったり
 して、探していく。

 どんなに難しい犬(子供)でも、必ず道はある!

 番組の最後にいつも

 「プロフェッショナルとは?」と問うんですね。

 麻薬探知犬育成の菊地昭洋さんはこう言いました。
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 プロフェッショナルとは?

 できないと言わない人。

 難しい課題に対しても、なにか工夫してアプローチしていく人。
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 これって親が子供に求めていることですよね?

 少し親の言葉に言い換えると、

 「すぐできないと言わない子供」
 「最後まで考えられる子供」
 「難しい問題にも諦めずに取り組める子供」

 こんな風になるでしょうか。

 これって、そんなに難しいことじゃないの!?

 菊地さんの定義によれば、これができるってことは「プロ
 フェッショナル」ってことになります。

 あなたは発展途上の子供に

 「ウチの子はプロフェッショナルじゃない!」

 って言って愚痴っていることになりますが、いかがでしょう?

 で、それを子供に言う前に

 あなたが子供に対して「プロフェッショナル」かどうか

 も問われるのではないでしょうか?
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 よそ見ばかりする“集中力のない犬”。
 高い所が怖くて貨物の上に飛び乗れない“臆病な犬”。
 ・
 ・
 犬も人間と同じ生き物である以上、必ず短所はある。それを
 改善して一人前の麻薬探知犬に育て上げるのが菊地の仕事だ。
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 さて、親や家庭教師の仕事は何でしょうか?

 考えさせらる番組でした。言葉が通じない動物に対する接し
 方は親や家庭教師にとって非常に参考になる点がありますよ。

 機会があったら、ぜひご覧になって下さい。

 プロフェッショナル仕事の流儀 麻薬探知犬育成・菊地昭
 http://www.nhk.or.jp/professional/2013/0422/index.html
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 以上でだいたい語り尽しました。

 

 長文、最後までお読みいただきありがとうございました。

 家庭教師VOX(ヴォックス)では体験学習の希望者を応募しています。

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