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家庭教師ヴォックスは過去21年間、愛知県、岐阜県、三重県、静岡県の東海4県で家庭教師という仕事を通してたくさんのお子さんに出会い、接して、卒業させてきました。

漫画の好みって難しいですね(家庭教師VOX坂本)

こんにちは、家庭教師ヴォックスの坂本です。

前回、息子からススメられたマンガについて書きました。

ボクがガキの頃に読んで面白かった漫画は手元にあったも
のは除いて、すべて買って子供たちに与えました。

あの感動をもう一度ですな。

そのうちのいくつかは子供たちも気に入って今も読んでいるよう
ですが、実は、この夏、漫画について、子供たちに今まで読んだ
ことがない漫画をススメてみたのでした。

その漫画は手塚治虫のものです。

ボクの漫画の好みは、完全に梶原一騎派で、生まれてこのかた手
塚治虫の漫画は読んだことがありません。

大きな要因は手塚治虫の画がキライ・・・なのです。

ベレー帽の風貌もイマイチ親しめなかったし・・・
http://tezukaosamu.net/jp/about/

やっぱりこっちの風貌のほうが好きだったなあ・・・
http://tinyurl.com/og5a2eh

この好みの違いは人生の道が大きく別れる可能性が高い違いです
なあ。

だから、一度も読んだことがないし、プロ野球の西武ライオンズ
が創設された際、手塚治虫の作品『ジャングル大帝』の主人公・
レオがマスコットで登場した際には、あやうくプロ野球ファンさ
えやめようかと思ったほどでした(少し誇張しています)。

ただボクの周りの人達の手塚治虫に対する評価は高く、いくつも
の名作と言われるもの名を挙げて褒め称える人が多いのです。

一方の梶原一騎は悪評プンプンで、ボクからすれば漫画の評価が
大きく貶められている気がしますけどね。

手塚治虫より梶原一騎だろ!?」なんてボクが言おうも
のなら、ボクの周りの手塚治虫ファンからは袋叩きに遭いかねな
い感じ。

あるときなど彼ら手塚治虫ファンに斎藤貴男さんが書いた梶原一
騎の評伝を片手に手塚治虫について書かれた記述をボクは満面の
笑みを浮かべて読み上げたことがあります。

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斎藤貴男著『梶原一騎伝 夕やけを見ていた男』59ページ

一方、梶原(一騎)の日の出の勢いの裏側で、それまでの漫画界を
支えてきた手塚治虫は時代に取り残されていくのではないかとい
う焦りを感じていたといわれる。

昭和四十三年頃のことである。

手塚は突如アシスタントを集め、こう尋ねたという。

「この漫画のどこが面白いのか、君たち教えてくれ」

泣きべそをかいたような表情の手塚の手には巨人の星の単行本が
握りしめられていた。

半ば伝説化しているこの挿話は、多少の誇張はあっても、概ね事
実であったようだ。多くの関係者の証言や資料によると、もとも
と手塚という人は、一般に信じ込まれているような単純なヒュー
マニストでも、いわんや聖人君子でもない。自ら地位を脅かす新
しい才能に対して人並み以上に嫉妬深い、生身の人間だった。

昭和二十七年頃、『鉄腕アトム』や『ジャングル大帝』で一世を
風靡していた手塚は、当時連載していた『漫画教室』の中で、ス
トーリー漫画の悪い例として、福井英一の『イガグリくん』の構
図を挙げたことがあった。

手塚の人気の一方で評判を集めていた福井への嫉妬が、中傷とな
って現れたのだ。福井は激昂し、手塚に謝罪を迫った。

<言われてみるとたしかに思い当たり、言い訳のしようがない。
ぼくはやりきれない自己嫌悪に陥り、「すまなかった」と、頭を
下げた。その日は、みじめで、夜っぴて眠れなかった。>

後に手塚は、その一件を自伝風エッセイ『ぼくはマンガ家』の中
でこう書いているが、福井の方法論の延長線上にあるともされる
梶原一騎原作のスポ根劇画の流行は、手塚にとっては嫉妬の対象
をはるかに超えて、まったく理解できなかったらしい。

数年周期で作品の方向性について思い悩み、目立って仕事量が減
ることのあった手塚は、アシスタントたちに泣きついたというこ
の頃は、前後して一年間ほど、彼が生涯を賭けた児童漫画
の・・・
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フハハハ!と笑ったのはボクだけでしたがね。手塚治虫ファンの
彼らにはまったく効き目がなかったなあ・・・

それほどまでに強固に彼らが主張する手塚治虫を「そんなにすご
いのか・・・」と思う一方、あの画を読み続ける忍耐はなく、こ
れまで読むこともなく、生きてきたのでした。

ただ最近ふと我が子に自分の好みだけを押し付けるのは了見の狭
いことなのではないか、自分がおもしろいと思うものだけを与え
るだけでいいのか、子供たちの可能性を狭めているのではないか
と思うことがありましてね。

本でも漫画でも、親だけの色で子供たちを染めてもいいのだろう
かと。

そこで先に書いた、この夏、思い切ってボク自身は生涯読むこと
がないであろう手塚治虫の漫画を大人買いしてみたのでした。

買ったのは、ボクの周りの彼らが推す作品の中から「火の鳥」と
「ブッタ」。

ボクなんか、もう題名を聞いただけで読む気がしないもんな
あ・・・

やっぱり「あしたのジョー」とか「タイガーマスク」とか「四角
いジャングル」のほうがグッとくる。

ボクだけですか・・・

「いかん、いかん!」自分の持っていない色を子供に見せるのが
今回の目的なんだから。

火の鳥」と「ブッタ」、それぞれ十数巻を一気に手に入れ、夏
休みに子供たちに宣言したのでした。

ブッダ全12巻漫画文庫
http://tinyurl.com/ob5k6yl

火の鳥 (角川文庫) 全13巻完結セット
http://tinyurl.com/ne99uob


「勉強はしなくてよろしい。本日より使えるすべての時間を使っ
手塚治虫先生の火の鳥とブッタを最優先で読むように!」

そりゃあ、喜びますわな、子供は。漫画読むのが最優先なんだか
ら。おやつとかも買ってあげちゃったし。

しかし、残念ながら、子供たちからは「あ・・・おもしろかった
よ、うん」となんとも歯切れの悪い反応。

「父さん、頼むから大人買いするときは相談してくれる? いっ
ぺんに二つも買うことはなかったと思うんだけど・・・」

「今後読むことがありそうなら置いておくけど、どうする?」

「パス」「パス」「パス」三人の子供たちは全員「パス」つまり
いらないって回答でした。

なので即刻、手塚先生の名作は古本屋に行ったのでした。

ちょびもったいなかったなあ・・・

ああ、誤解のないように申し上げておきますが、これは手塚治虫
先生の作品を貶める意図はありません。

読んで面白いかどうか。
そして手元において繰り返し読むかどうかについての好みの話で
すからね。

我が家ではダメだったって話なだけで。

いずれにしても漫画の好みって難しいですね。

前回も書きましたが、お子さんが読んでいる漫画、ぜひ読んでみ
てください。そこで描かれている世界観や物語の意図、なにが子
供たちをそんなに夢中にさせるのか。

子供たちは漫画ってそりゃあ繰り返し読むでしょ。あれって脳に
子供なりの何かを刷り込んでいるんですよね。

そのなにかを知ることは子供を知ることの一つの手段になりうる
んじゃないでしょうかね。

繰り返し読む漫画が何冊もある子供っていうのは幸せですから。

家庭教師ヴォックスの坂本でした(ー_ー)

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